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本命ワラサは大型ぞろいのはずが…豪華な“餌”連発!?30センチ級大アジ
2024年08月07日 05:30
社会
相手は4~7キロ級の大物で怪力の持ち主。
「ハリスは8号6メートルね」。客席を回り、リールのドラグ調節、魚が掛かった時の対応説明に余念がない船長。
調整されたドラグはガチガチに絞られ、簡単にはラインが出ない。「掛かった瞬間、一気に走るので竿を立てて走りを止めるのが決め手なんです」と船長。
ポイントは航程25分ほどの勝山沖。タナ取りは水面からで「75メートル」との指示。ハリス分(6メートル)余分にラインを送り、コマセを振り出しながら巻き上げて当たりを待つ。
一般的なワラサ釣りはオキアミ餌で釣るが、ここは違う。マアジがハリに掛かったら、そのまま待ちそのアジを上食いさせるのだ。
「例年より早いけど、大型ぞろいと聞いて楽しみ」とは、埼玉県川口市の田口皇太郎さん(74=タクシー運転手)。「船長による釣り方は、今まで狙った剣崎沖と全く勝手が違う」と戸惑いを見せている。
竿先がノックされ、マアジが掛かったサイン。アジの群れを追い回すワラサは、ほぼ1分以内に食う傾向のよう。3回目に大きな引き込みがあってから竿を立てて対応するのだ。しかし、その引き込みが出ない。
この日、“餌”の当たりは何度もあった。30センチ級の大アジも掛かるが、大半が大サバ、丸ソウダ。
その餌が掛かり竿先がおじぎする。そのたび、オッ来るぞと良い予感。今度こそ…と、神経を集中。だが無念にも竿先は一向に引き込まれない。二枚潮で潮の速い一日。炎天下6時間強粘ったが、乗船した5人全員がオデコで終わった。
前日は全員が型を見たのに…と話し悔しがる船長。ところが翌日から再びダブルヒットや連続ヒットなどがあり、釣果も最高4匹など復活した勝山の海。沖の定置網にも結構入ったとも…。状況を見て再トライしたいターゲットだ。
≪マダイに切り替え1.2キロ≫渋るワラサに見切りをつけてマダイを狙った人も。東京都渋谷区の秋山憲一さん(54=自営業)が手にしたのは1.2キロ級。年間200日以上も釣行する宿の常連さん。「小型なので仲間にプレゼント」と余裕を見せていたが、数日後には3~4キロが出てこちらも見逃せない。
≪サバにソウダに…夏の食味≫次々と掛かるサバやソウダ。掛かるたびに首を折って締め、クーラーに詰めていたのは千葉県船橋市の馬場敏夫さん(75=建築業)。「ワラサは不発。今日はソウダの刺し身をあぶりで」と夏の魚の味を楽しみにしていた。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、勝山・庄幸丸=(電)0470(55)3005。乗合は午前5時出船、料金は餌のオキアミ3キロ付き1万2000円、女性は2000円OFF。予約制。