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“原点”に返らせてくれた30センチのニジマス 放流量調整…苦しんで“釣った喜び” 栃木県那須町

2024年09月05日 04:30

社会

“原点”に返らせてくれた30センチのニジマス 放流量調整…苦しんで“釣った喜び” 栃木県那須町
「つれないつり堀 つり天国」で釣れた30センチのニジマス Photo By スポニチ
 【釣り女子アナの伝えたいこと】「つれないつり堀 つり天国」。釣れないけど天国って?栃木県那須町にある不思議な名前の管理釣り場に、釣りが大好きなアナウンサー・大塚ひとみが潜入し、その秘密に迫った。取材の模様は動画でもお楽しみいただけます。

 観光地として有名な那須高原の中にあるのが「つれないつり堀 つり天国」だ。面積約3500坪の広大な敷地。3つある大きな池には、那須を源流とする四ツ川から清流を引き込んでいる。

 「いらっしゃい」。満面の笑みで迎えてくれたのは、オーナーの秋元正次さん。御年79歳で「元気の秘訣(ひけつ)は15分間の朝寝と昼寝だぁ~」。パートナーで女将のよしえさん(75)と二人三脚で切り盛りしている。

 名前の通り釣れないのか?早速、挑戦した。最近、勝率の高いピンク色の豆ルアーをキャストし、底付近まで沈めてゆっくりと巻く。あれあれ皆さん無視ですか。数時間の空振りが続いたところで、期待の放流タイム。2人で息を合わせ手作業で放流していく。ん?なんだか放流量が少ない。気のせいかな。

 その後はオーナーが横に付いてくれ、5投に1回ルアーを替えるようアドバイス。ここまでハイペースのルアーチェンジは初めてだが、それを何周も繰り返しているとジィー、ジィー。気持ちの良いドラグ音。30センチのニジマスが上がった。

 「釣れる天国になった~」と思わず叫ぶ。汗を流しながら苦労して出合えた一匹だからかな。釣れた喜びをかみしめた。

 秋元オーナーに店名の由来を聞くと「“つれない”は、私が悔しさのあまり付けた名前なんですよ」。

 2001年の創業時、ある釣り人が爆釣していたそう。それを見て自分も、と試したところ全く釣れない。頭にきた勢いで板に書いた文字が「つれないつり堀」。訪れた知人たちには笑われたそうだ。それを逆手に取り、人の興味を引く名前だと掲げることを決めたという。

 創業してから釣りを覚えたオーナー。努力して釣る楽しさを知ってほしいと、もう一つの店名の由来を話す。「実はあまり釣れないように放流量を調整しています。なぜ釣れないのか、どうしたら釣れるのかを考えて、苦悩して釣った喜びを感じてほしいからです」。その先に見える“つり天国”を見せたいのだという。

 「つれないつり堀 つり天国」。私を釣りの原点に返らせてくれる場所でした。

 ≪“魚汁”あふれる名物定食≫こちらの名物は「頑固おやじ定食」(1000円)と、釣った魚を焼いてくれる「釣ったどー定食」(780円)。焼き魚店を経営していた秋元オーナーが、頑固にこだわり抜いた塩焼きの定食だ。炭の重ね方、魚を炭に向ける角度など絶妙に焼き上げていくと、パリッとした皮に弾力ある身は肉汁ならぬ“魚汁”があふれて、うま~。

 ▼釣況 つれないつり堀 つり天国=(電)0287(76)1059。1日券は大人5000円、女性3500円、小学生以下2500円。

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