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アマダイへの道 まず上達より楽しむ 挑戦9カ月での行き詰まりに師匠から金言 海に6回まだ回数足りない

2024年09月07日 04:30

社会

アマダイへの道 まず上達より楽しむ 挑戦9カ月での行き詰まりに師匠から金言 海に6回まだ回数足りない
自己記録更新となる45センチのアマダイを釣り上げた師匠・柿ノ木早苗さん Photo By 提供写真
 【還暦からの釣り習い】行き詰まった。60歳を機に釣りを始めてから約9カ月。これまで6回、海に出たが、上達の兆しが全く見えない。どうしたら良いものか?ここは原点回帰。打開策を求めて師匠の柿ノ木早苗さんを訪ねた。(牧 元一)

 師匠は小生の悩みを一笑に付した。

 「6回くらいで上手になるわけがないじゃないですか。まだまだ回数が足りないと思います。それに、牧さんは上達することより楽しむことを優先して釣りを始めたのだから、まずは楽しめばいいんじゃないですか!?」

 師匠は東京・銀座のバー「Cavallo(カヴァロ)」の経営者。普段多くの人に接している職業とあって思考が柔軟で話に説得力がある。

 多い時は週に複数回海に出る釣り好き。前日は神奈川・久里浜から船に乗ってアマダイを狙ったという。

 「今はアマダイが一番好き。外道で釣るものもほとんどおいしい。イトヨリ、カイワリ、ホウボウ、ユメカサゴ。今年正月の最初の釣りではマダイも釣れて“おめでたい”と大喜びしました」

 前日の釣りではアマダイの自己最大記録更新となる45センチを釣り上げた。

 「掛かって引き上げる時、マダイかな?と思いました。アマダイは水面まで上げる前に反応がなくなることが多いんですけど、ずっと暴れていたんです。記録を更新できて達成感がありました」

 師匠に同行して感じるのは釣りに対する真面目さ。船の上で何か疑問を抱くとそれを放っておかず船長に質問して答えを引き出す姿をたびたび目にする。

 「昨日は隣の人に“どうやって釣ってるんですか?”と聞きました。始めてからしばらく、周りは釣れているのに私はなかなか釣れなかったんです。聞いてみたら、私は餌を動かすアクションが強めだということが分かりました。強いと外道が食ってしまう。言われた通り、ふわふわ動かしていたら最初に45センチが釣れました」

 そのアマダイは銀座の料理店「四季遊」へ。小生との会合の場。師匠は以前からよくこの店に釣った魚を持ち込んで料理してもらっているという。

 店の代表・長嶋勝行さんも釣り好き。「小学生の頃から釣ってます。昨日はマアジを狙いに行きました。お客さんから“アジフライ食べたい”とリクエストがあったんです。釣りは引きが楽しい。そして、釣った魚を食べるとうまい」とほほ笑む。

 師匠が釣ったアマダイは「松笠焼き」となって、我々のテーブルに運ばれた。小生が初めて口にする料理。食べてみると、皮の部分がカリカリ、身の部分がふわふわで、どこか優しさを感じさせる極上の味だった。

 師匠は「この料理を食べたくて私はアマダイ釣りを始めたんです」と至福の笑みを浮かべた。

 とても愉快な時間。小生も、もっと釣りを楽しむため、釣った魚をうまく料理してくれる店を自宅付近で探すことにしよう。

 ≪姉弟子タコ不発も「食べたら感動!!」≫会合には師匠の一番弟子、銀座「クラブ廉」の黒田茉希さんが同席。小生にとって姉弟子だ。「私は釣りを始めて1年くらい。最初タコに行って私は釣れなくて面白くなかったんですけど、帰りの食事でタコを食べたらとてもおいしくて感動したんです。それがなかったら多分続けられなかったでしょう」と述懐。やはり釣りに料理は大事なようだ。今後は「カツオとかヒラマサとか大きい魚を釣りたい」と抱負。釣れた暁にはぜひご相伴にあずかりたい。

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