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甘酸っぱい“ファーストキス” 20センチ超40匹も反省…ステイさせる時間長く取れば 葛西橋・第二泉水
2024年08月27日 04:30
社会
釣行日直前には台風が通過しており、底荒れの影響があるのでは?と“ファーストキス”を前に弱気な私と、「今日は束釣りいけるかな」と強気な百戦錬磨の達人を乗せた第二泉水。黒沢正敏船長の操船で木更津沖の盤洲に到着した。
水深は3メートルと浅く片天ビンをキャストして広範囲を探っていく。途中で聞き合わせをしながら仕掛けを手前に寄せてくると、餌のイソメをゴゴゴッと吸い込む当たりがきた。予想外の強い引きに驚きながらリーリングしてくると、おちょぼ口の女王とご対面。25センチとなかなかの良型で好スタートとなった。
その後もヒットが続き、そのたびに「外道が掛かった」と騒ぎながら上げてみるが、掛かっているのは決まってシロギス。サイズの割に引き味が良く、たくさんの当たりにもてあそばれるようなテクニカルさがたまらなく楽しい。
達人たちはガンガンと速いペースで次々と釣り上げていく。自分だけ置いてきぼりにされた気分で落ち込んでいると、東京都練馬区の長崎栄雄さん(53=会社経営)と、栃木県佐野市の宮崎浩一さん(51=自営業)が「前の人が釣った場所とは違うところに投げないと。上手な人に全部持っていかれちゃうよ」とアドバイスしてくれた。2人は名字から釣り宿では“九州コンビ”と呼ばれている盟友。1本竿を巧みに操り誘って掛けていくスタイルを貫き、そろって102匹を達成していた。狙い方以外にもお薦めの天ビンや、仕掛けの扱い方などさまざまなことをレクチャーしてくれたが、できれば序盤に教えてほしかったな。
最後まで途切れることなく食いが続き、この日のトップは「暑くてボーッとしちゃったよ」と言いながら2本竿を見事に操っていた東京都江東区の石橋喜一さん(70)で117匹。石橋さん以外にも“束”達成者が続出した。私はといえば、20センチ超の良型ばかり40匹を釣り上げタイムアップ。海底でイソメをうまく引くことができなかった上にシロギスが追えないような速いスピードで巻いていたような気が…。ステイさせる時間を長く取れば当たりが増えるのでは、と気付いた時にはすでに遅し。ちょっぴり悔しく甘酸っぱいキスデビューとなった。
≪甘味がおいしい あぶりの刺し身≫キスの定番料理は天プラだが、今回はあぶりの刺し身に。新鮮な大型のキスは市場に出回ることが少ないだけに、これは釣り人だけの特権!とろけそうなほど身は軟らかく他の魚にはないこっそり主張してくる甘味がおいしい。初体験の味を冷えたビールとともに堪能した。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、葛西橋・第二泉水=(電)03(3645)2058。出船時間は午前7時、乗合料金は餌・氷付き9500円。そのほかマアジ船、タチウオ船も出船中。
◇中山 紗希(なかやま・さき)1992年(平4)生まれ。都内の会計事務所に勤務する傍ら125CCのバイクで釣行。日本百名山全山踏破にも挑戦しているアウトドアラー。