フィッシングニュース
ワカサギの季節!いざ“沈黙”のドーム船 猛暑のなごり…水温下がれば期待
2024年10月25日 04:30
社会
「15度まで下がるとワカサギは活発に口を使うようになりますね」と話すのは民宿みなとの中沢滋さん。日によって釣果にムラがある。
週1回は通っているという長野県伊那市の向山英孝さん(66)の隣席に入る。
「底上2メートルより下では食いません。宙釣りで狙ってみてください」
仕掛けは胴突5本バリでハリは2号。幹・ハリスともに0・2号。オモリは1号。餌の紅サシはハサミで端を切る。体液で魚を寄せるためだ。
快調に釣る向山さんを尻目に私には当たりすらない。「タナが広いから10本バリにしてみたら」とアドバイスをもらい実践すると釣れた。上バリに掛かっていたと思ったら、今度は下バリ、とタナは安定しない。それでも釣れ上がるワカサギの輝く魚体は美しい。約1年ぶりの再会だ。
食いは渋い。そんなときの船内は世間話に花が咲く。
夫婦で釣っていた埼玉県上尾市の成恒治彦さん(66=会社員)と優子さん(65)は1カ月1回の諏訪湖詣。海釣りもする治彦さんと違って優子さんは釣りはワカサギだけ。「最初は民宿みなとの体験釣りコースで面白さを知りました。いまは電動リールを買って楽しんでいます」。成恒夫妻と同行は埼玉県伊奈町の田中さん夫妻。おしゃべりしながら次々と釣り上げる妻の千明さん(67=介護職)の明るさに夫の秀明さん(66=自営業)も目を細める。夫婦で“ダブルデート”の和気あいあいもこの釣りならではか?
盛期には釣れ過ぎて船内に響くのは電動リール音だけなんてことも。“沈黙のドーム船”の季節は間もなく。
《“猛者”も食い渋りに苦戦》 船内には千葉県浦安市の瀬下義美さん(72)の顔もあった。試し釣りで7月からボートでワカサギを釣っているという。デッキに出ての釣りでは長竿で20本バリを器用に扱う猛者も、この日の食い渋りには苦戦気味だった。
▼釣況 上信越地区東日本釣宿連合会所属、諏訪湖・民宿みなと=(電)0266(23)4423。遊漁料1000円。ドーム船での釣りは大人4000円ほか各種。