フィッシングニュース
アシスト感謝!初キハダ鳥肌25キロ 大物に緊張もチーム一丸でゲット
2024年10月29日 04:30
社会
道具を借りてコマセを受け取り、左舷胴の間に着座。分からないことを聞こうと思いキョロキョロしていたら、お隣の爽やかイケメン・神奈川県平塚市の尾崎加津彦さん(36=美容師)が「どうしました?」と声をかけてくれたので、いろいろ指南してもらいました。1年前からキハダを始めた常連で、船長の髪もカットしているのだそう。全国の船宿に行ってみて感じるのは、良い船宿の常連さんは優しいこと。それを地で行く“チームよしひさ丸”は最高の船宿やで。
人のぬくもりを感じながら、茅ケ崎沖に到着すると魚探にキハダの物凄い反応。ダイナミックなアナウンスが響き「(タナは)25~35メートル。左後ろ凄い反応。来るよ、来るよ。信頼度30%」。信頼度って何?ゲーム感覚のアナウンスが男子の心をわしづかみ。ニヤニヤしながら釣りをしていると「食ったー」。大声の方を見ると、尾崎さんが竿を曲げてフッキング。そこからはけたたましい音を立てリールからラインが出るわ出るわ。200メートル走ったところで急にプツン、ハリが折られて終了。こんなんなるんや。怖っ。キハダ釣れんくてもエエかも…と弱気になっていると再び船長の実況。「20~30メートル。左にいる。信頼度40、いや50%」と言われた瞬間、竿先がググンと揺れた。反射的に思い切りフッキングすると、ジジジジー。リールから煙が出るくらい道糸が走る。「食った」と船上に響き渡る声で報告。注目を浴びるのは気持ちがイイ。絡まないように同乗者全員が仕掛けを回収。ここからはまさにイトー独占タイム!
道糸が緩んだ時に電動リールを巻き、引っ張られてる時は無理はしない。というファイトのイロハを尾崎さんと船長が丁寧に教えてくれる。せっかく巻いたのに、走られると50メートル以上の道糸が出る。しばらくして、取り込みをアシストする「マグロリング」を投入。それを見届け全員でパン、パンと2拍手。「いや、結局神頼みなんかい」と思ったがボクも目をつぶり「お願いします」とお祈り。強大な自然に立ち向かうには結局、祈ることしかできない。
ファイト時間約15分で上がってきたのは、丸々太った25キロのキハダ。初挑戦のボクには十分過ぎる獲物でした。その後は本ガツオも釣れて大満足。この日の結果は船中2匹で、もう1匹は尾崎さんが釣った28キロ。さすが師匠やで。次回は人の力を借りずに、キハダを仕留められるようになりたいな。そう思える最高の背中を師匠に見せてもらいました。釣れた時に師匠と船長と交わした握手は一生忘れられないです。釣らせてくれて、ありがとうやで。
▼釣況 東日本釣宿連合会所属、福浦・よしひさ丸=(電)0465(63)3884。集合時間は午前5時、乗合料金は1万3000円。そのほか、各地から出船中。
◇伊藤 貴之(いとう・たかゆき)1986年(昭61)生まれ、岐阜県出身。18年に石橋俊春と「官兵衛」を結成しデビュー。ANGLERS公認「アングラーズマイスター」。